『トラテロルコの夜』
エレナ・ポニアトウスカ『トラテロルコの夜』の翻訳が出ました。題名どおり、1968年に起こったトラテロルコ事件を取材したものです。事件に出くわしてしまった若者の証言が延々と並んでいるという構成で、それがこの間読んでいたドーフマンの『世界で最も乾いた土地』に出てくる誰かの証言と重なって聞こえたり、もっとずっと前に見た映画か、読んだ本だかの声と重なったり、ちょっとへんな気分になります。
エレナ・ポニアトウスカは、ポーランド系のメキシコ人。有名なジャーナリストで左派の新聞『La Jornada』などにもよく書いていますが、単著が邦訳されるのはこれが始めてだそうです。