lunes, abril 25, 2005

進化するメキシカンフォークアート展

中之島のギャラリーに『進化するメキシカンフォークアート展』と題された展示を見てきました。オアハカの土産物屋で売っているような、かわいい動物の人形をアートにした作品たちで、ちょっとよくて欲しいなーって思うものはけっこうな値段がします。ぼくは87年と90年にオアハカに行ってますが、チアパスはどちらかというと革細工というイメージがあって、木工というのはあまり記憶にありませんでした。しかし、土産物というとこちらの通貨ではタダみたいな感覚でいたので、ここに並んでいるのは、びっくりするような感じです。90年代に欧米のバイヤーが行って、これらの作品は「アート」となっていったようで、たしかにどれもたんなる木工とは違った作家性のようなものが少しづつ加えられています。

これまで、メキシコのものといったら、夏のイベントでタコスの屋台に並んで、売られる雑貨しかなかったと思うので、こうした展覧会はとても新鮮で、こうした試みはいったい何なんだろうとずっと考えていました。一種のアウトサイダーアートにも見えたり、フェアトレードのひとつの試みのようだと思ったり。

会場の一角を使って、現地の作家をインタビューしたビデオ作品を流していましたが、その中で、どうにかして作家性を見いだそうと色々訊ねるインタビュアーに対して、「いや仕事がなかったから、食うためにやってただけだよ」とあっさり言ってしまうおじさんや、アートを作る傍ら、地元でフィエスタの時に使う仮面を同時に作っているおじいさんを見ると、どこか安心している自分に気づきます。あそこであまり変わらずにいて欲しいと願う身勝手な自分なんだろうなと思います。
5月8日まで、於graf media gm

1 Comments:

At 3:44 a. m., Anonymous Anónimo said...

はじめまして。
いつもブログ、興味深く拝見させていただいております。
私も大阪のウッドカーヴィングの展示に行きましたが、あのドキュメンタリー映像は印象的でした。
東京でも6月18日に関連イベントが開催されることになったようですので、ご報告まで。
http://www.ne.jp/asahi/la/brava/

レゲトンブログも楽しみにしてますね。

 

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